9月12日記述の作者(Shimizu氏)による誕生秘話より抜粋
1.Stable Diffusionの登場
無料の作画AIモデル「Stable Diffusion」が全世界に公開される
1枚あたりの作画時間はわずか数秒、
生成された絵の再構成もできる等の
非常に自由度が高くかなり具体的な絵が描けるモノであった
たまたま夜中に目が覚めてしまい
「Stable Diffusion」がどれほどの実力なのか確かめてやろうと、
試しにPythonのコンソールを起動する
2時間後、朝日が昇る頃には、
「日本語で入力すると、英語に翻訳してStable Diffusionに投入する」
無名のWebサービスを立ち上げる
「絵を描きたい」という欲求はかなり限定的であり、
万人が使いたがるサイトになるとは考えていなかった
2.サービス開始
サービス開始の翌日、グーグルからの請求書を見て驚く
1日の利用料金が1万円を突破していた
Stable Diffusionを使う前は、数百円~数千円が請求されるサイトが
初日で1万円を超えるというのは尋常じゃない、と分かる
2時間のやっつけで作ったサービスだったため設計がまずかった
結果、大量のアクセスをお金で捌く、みたいな構造になっていた
3.緊急対応 Memeplex.appの誕生
緊急開発でまずサイトを無料会員制に移行し
名称を「Memeplex.app(ミームプレックス)」とする
Googleアカウントだけで誰でもサインオンでき
文化的遺伝子であるミーム(meme)によって構成(plex)される
※ミームとはインターネット上で流行るネタ
作画リクエストのキュー(作画の処理待ち)を一人一人が個別に持つようにし
数日かけてサーバー負荷を減らす仕組みにする
4.コスト問題
作画を担当する高性能なGPU(Graphics Processing Unit)マシンが不足する
当初は開発用のGPUマシン数台でMemeplexの作画をやりくりする
ユーザーが増えてくると殺到するリクエストをさばききれなくなる
追加購入することにして見積もってみると1台35万円になる
AIでの作画には高性能なパソコンでが必要
膨大な電気代が心配になる
24時間、空調で冷やし続ける必要があることを考えると、
電気代が月に十万円を突破しそうなことは想像できる
正直、途方に暮れる
5.救いの神
助け舟をだしてくれたのが、さくらインターネットの田中社長
「お困りでしょう、すぐにGPUサーバーを用意します」
石狩のデータセンターにあるGPUサーバーを9台を、
無償で貸していただける
一度に申し込める限界の9台を申し込む
さくらの高火力サーバーを使うと数秒で1枚の作画を完了できる
並列処理で9つの画像を同時に作図している
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